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Anton, J.*; 平田 勝; Fricke, B.*; Pershina, V.*
Chemical Physics Letters, 380(1-2), p.95 - 98, 2003/10
被引用回数:6 パーセンタイル:18.11(Chemistry, Physical)われわれはスピン分極を考慮した相対論密度汎関数法の開発を行い、同法を用いてラザホージウム及び同族元素の4塩化物の電子状態を調べた。スピン分極を考慮することにより、同族元素の4塩化物の構造を良好に再現することができたほか、実験的にまだ調べられていないラザホージウム4塩化物の構造予測を行った。
曽我 猛
Spectrochimica Acta, Part A, 57(9), p.1767 - 1780, 2001/08
ヂメチルスルホオキシド((CH)SO)溶液中の2セシウム塩化ウラニル(CsUOCl)の共鳴ラマンスペクトルを、ウラニルの→(f-f禁制)電子遷移に共鳴させて測定した。830cmに観測されたウラニルの全対称伸縮振動の相対強度を、10本の励起光の波長(530nm~450nm)に対してプロットしその共鳴ラマンプロファイルを得た。これらを電子吸収スペクトルの変換理論を用いて解析し、→電子遷移によるウラニルの結合距離の変化及び配位子からウラニルに移動した電子数の知見を得た。その結果、ウラニルへの配位子数が増加すると、配位子からウラニルに移行してくる電子数は、電子的基底状態ではやや増加するが、電子的励起状態では逆に著しく減少することがわかった。
廣田 耕一; 新井 英彦; 橋本 昭司
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 73(12), p.2719 - 2724, 2000/12
被引用回数:7 パーセンタイル:38.34(Chemistry, Multidisciplinary)空気及び窒素雰囲気中で、電子線による四塩化炭素の分解率を水分有り無しの場合について調べた。その結果、四塩化炭素10ppmで水分無しの場合、両雰囲気ともに分解率はおよそ90%であった。ところが水分有りの場合、窒素雰囲気では分解率にあまり変化が見られなかったのに対し、空気雰囲気ではその値は70%となった。これには酸素が関与していることがわかった。すなわち、窒素雰囲気ではおもにeにより四塩化炭素が酸化分解を起こすが、空気雰囲気ではeは酸素分子とも反応し、Oとなる。しかし、このOも四塩化炭素を酸化分解するため、見かけ上水なしの場合では、両雰囲気ともに分解率に大きな差は見られなかった。これに対し、水有りの場合Oは水分子と反応しクラスターイオン(O(HO))を形成し、Oによる四塩化炭素の酸化分解を阻害するため、空気雰囲気で水分有りの場合、四塩化炭素の分解率が低下したことがわかった。
館盛 勝一; 出雲 三四六
Journal of Radioanalytical Chemistry, 67(2), p.329 - 337, 1981/00
ジエチルヘキシルリン酸(DEHPA)の放射線分解への四塩化炭素の影響を調べるため、四塩化炭素で希釈したDEHPAを水溶液の存在及び不存在下でCo線で照射し、DEHPAの分解生成物及び塩化水素の生成量を測定した。DEHPAの放射線分解は四塩化炭素の存在で助長される、特にDEHPA-CClは水溶液の混合状態では顕著であった。四塩化炭素は照射中塩化水素を発生するため、ステンレス鋼を接触させておくと腐食する。塩化水素の生成量は水溶液の存在下、特に混合状態で増加するため、腐食が顕著となる。
大和田 謙
Applied Spectroscopy, 34(3), p.327 - 331, 1980/00
四塩化ウラニル錯塩、KUOCl,RbUOCl,CsUOCl,(NH)UOClのレーザーラマンスペクトルを3500cm~10cmの波数範囲で測定した。また、上記錯塩中に点群Dh構造を有する(UOCl)イオンが存在するものと仮定し、得られたスペクトルの帰属ならびに基準振動の解析を行った。錯塩におけるウラニル結合の性質を理解するために、上で得られたU-O伸縮振動の力の定数から近似的な-結合エネルギーを推定した。これらの値の正しさを「Mulliken magic formula」を用いて詳細に議論した。
大和田 謙
Journal of Inorganic and Nuclear Chemistry, 40(7), p.1369 - 1374, 1978/07
被引用回数:20四塩化ウラニル錯塩(KUOCl,3HO,RbUOCl,HO,(NH)UOCl,4HO)の赤外線吸収スペクトルを4000~30cmの波数範囲で測定し、更に外圏イオン(K,Rb,NH)を無視して(UOCl)イオンについての基準振動の解析を行った。この解析には、改良Urey-Bradley力場ならびに改良原子価力場を用い、ウラン-酸素(U-O)結合およびウラン-塩素(U-Cl)結合に関する各種の力の定数を得た。また、得られた力の定数に基づいてU-O結合に及ぼす配位子の影響を考察した。ウラニルイオンに配位子が結合すると、配位子からウラン原子へ電荷の移動が起こり、これによってU-O結合が弱められる結果となることが推論され、さらに、配位子からウラン原子への電荷の移動量は簡単な経験式(2次曲線)によって近似的に算出しうることが示された。